はじめに

「うちの子は勉強が苦手なんです。」
家庭教師をしていると、本当によく聞く言葉です。
しかし、私は最初から「勉強が苦手な子」だと思って指導を始めることはありません。
なぜなら、多くの場合、本当に苦手なのではなく、「苦手だと思い込んでいるだけ」だからです。
実際、今まで指導してきた多くの生徒も、最初は
- 勉強が嫌い
- やる気が出ない
- 点数が取れない
- 自分には才能がない
と言っていました。
ところが、勉強の進め方を少し変えただけで、大きく成績を伸ばした生徒は少なくありません。
では、なぜ勉強は苦手になってしまうのでしょうか。
今回は、その本当の理由について考えていきます。
勉強が苦手なのではなく「分からない」が積み重なっている
勉強が苦手な子の多くは、能力が低いわけではありません。
単純に「分からない状態」が長く続いているだけです。
例えば、小学校の算数で分数が理解できないまま中学校へ進むと、
- 方程式
- 比例・反比例
- 関数
- 図形
など、あらゆる単元でつまずきます。
すると、
「自分は数学が苦手なんだ」
と思うようになります。
しかし実際は、
「分数が分からない」
だけなのです。
つまり、苦手科目ではなく、苦手単元が原因になっているケースが非常に多いのです。
「できない経験」が自信を奪う
人は成功体験よりも失敗体験を強く記憶します。
テストで悪い点数を取る。
先生に当てられて答えられない。
友達より点数が低い。
親に怒られる。
こうした経験が積み重なると、
「どうせやっても無理」
という気持ちが生まれます。
これは能力ではなく、心理的な問題です。
一度この状態になると、勉強を始めること自体が苦痛になってしまいます。
勉強方法を教わっていない
実は、多くの子どもは「勉強のやり方」を知りません。
学校では内容は教えてくれます。
しかし、
- どう覚えるか
- 復習はいつするか
- ノートはどう使うか
- 問題集は何周するか
といった学習方法までは詳しく教えてくれないことが多いのです。
スポーツでもフォームを教わらずに上達することは難しいでしょう。
勉強も同じです。
方法を知らないまま努力しても、成果が出にくくなります。
「できる子」と比較しすぎている
保護者も生徒自身も、つい周りと比較してしまいます。
しかし、勉強で比べるべき相手は昨日の自分です。
例えば、
昨日は10問中3問しかできなかった。
今日は5問できた。
これだけでも立派な成長です。
ところが、
「90点の友達」
と比較すると、
「まだまだダメだ」
という気持ちになってしまいます。
比較はやる気を奪う原因にもなります。
家庭学習の環境が整っていない
勉強は本人の努力だけで決まるものではありません。
例えば、
- スマホがすぐ触れる
- テレビがついている
- 勉強する場所がない
- 学習時間が毎日違う
こうした環境では集中しにくくなります。
逆に、
- 同じ時間
- 同じ場所
- 同じ流れ
で勉強するだけでも習慣化しやすくなります。
成績が伸びる子は、才能よりも環境づくりが上手な場合が多いのです。
家庭教師として見えてきた共通点
私はこれまで多くの生徒を指導してきました。
成績が伸びる子に共通していたのは、
「最初から勉強ができた子」
ではありません。
共通していたのは、
- 分からない所を一つずつ解決した
- 小さな成功体験を積み重ねた
- 自分に合った勉強法を見つけた
- 勉強する習慣を作った
ということです。
つまり、苦手を克服する特別な才能は必要ありません。
正しい順番で学び、少しずつ積み重ねることが大切なのです。
まとめ
勉強が苦手になる理由は、一つではありません。
多くの場合、
- 分からない部分が積み重なっている
- 失敗体験によって自信を失っている
- 勉強方法を知らない
- 周囲と比較しすぎている
- 学習環境が整っていない
これらが重なって、「勉強が苦手」という状態を作っています。
逆に言えば、この原因を一つずつ取り除けば、成績は十分に伸ばすことができます。
次回の実践編では、実際の家庭教師の現場で「勉強が苦手」と言っていた生徒が、どのような会話を通して自信を取り戻していったのかを紹介します。
実際の例はこちらから
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