各教科の勉強方法
勉強が苦手・・・たくさん聞いてきました。原因はずっと前にあることが多いようです。
勉強好きなヤツなんているん?
今までに数人・・・。
いるんや・・・。
でも数百人を担当してきて数人だから・・・ほとんどいないってことなんやろな・・・。
僕は何をやってもできません

🔴 学習者
「先生、本当にすみません。たぶん教えてもらっても、僕はできないと思います。」
🔵 講師
「どうしてそう思うの?」
🔴 学習者
「学校の授業も分からないし、テストもいつも悪いです。家でも勉強しようと思うんですけど、教科書を開いただけで嫌になります。」
🔵 講師
「勉強が嫌になるのは、いつ頃からだった?」
🔴 学習者
「中学生になってからだと思います。でも、小学校の頃から算数はあまり好きじゃありませんでした。」
🔵 講師
「なるほど。じゃあ今日は無理に学校の問題はやらないで、一緒に原因を探してみよう。」
生徒は少し不思議そうな表情をしていました。
「勉強を教える」のではなく、「原因を探す」と言われたのは初めてだったのでしょう。
原因は思っていたより前にあった

私は分数や小数、約分など、小学校の内容を少しずつ確認していきました。
すると、ある問題で生徒の手が止まりました。
🔵 講師
「ここで止まったね。どう考えた?」
🔴 学習者
「えっと……約分ってどうやるんでしたっけ。」
その一言で、原因が見えてきました。
🔵 講師
「実はね、ここが分からないまま中学校へ進む子は意外と多いんだよ。」
🔴 学習者
「でも、中学生なのに小学校の勉強をするなんて恥ずかしいです。」
🔵 講師
「恥ずかしくないよ。家を建てるときに土台を直すのと同じだから。」
🔴 学習者
「だから方程式も分からなかったんですね……。」
🔵 講師
「そう。方程式が難しいんじゃない。その前の土台が少し抜けていただけなんだ。」
生徒は少し安心したような表情を見せました。
「自分は頭が悪いからできない」と思っていた理由が、「基礎が抜けていただけ」と分かった瞬間でした。
できるかもしれない

その日は、新しい単元には進まず、分数だけを何度も練習しました。
最初は時間がかかっていた問題も、少しずつ解けるようになります。
🔴 学習者
「あれ……先生、この問題は自分でできました。」
🔵 講師
「本当だね。さっきは止まっていたのに。」
🔴 学習者
「できると少し楽しいですね。」
🔵 講師
「その気持ちを忘れないことが大事なんだ。」
さらに数問解くと、今度はほとんど間違えずに解けました。
🔴 学習者
「今日だけでこんなにできるようになると思っていませんでした。」
🔵 講師
「今までできなかったんじゃない。教わる順番が少し違っていただけなんだよ。」
🔴 学習者
「学校では授業がどんどん進むので、分からなくてもそのままでした。」
🔵 講師
「家庭教師は、その子のペースに合わせて戻れるのが大きな強みなんだ。」
その言葉を聞いて、生徒は静かにうなずきました。
苦手は思い込みだった

数週間後。
生徒は以前よりも自分から机に向かうようになりました。
🔴 学習者
「先生、この前の小テストで今までより20点上がりました。」
🔵 講師
「頑張ったね。」
🔴 学習者
「最初は勉強が嫌いだと思っていました。でも今は違います。」
🔵 講師
「どう変わった?」
🔴 学習者
「勉強が嫌いなんじゃなくて、『分からないから嫌だった』だけでした。」
🔵 講師
「それに気付けたのは大きいね。」
🔴 学習者
「今でも難しい問題はあります。でも、『少し戻れば分かるようになる』と思えるので、前みたいにあきらめなくなりました。」
🔵 講師
「その考え方が身につけば、これから先も成長し続けられるよ。」
最後に生徒は笑顔でこう言いました。
🔴 学習者
「先生、僕、本当は勉強が苦手じゃなかったのかもしれません。」
その一言を聞いたとき、私は改めて感じました。
子どもたちは「勉強が苦手」なのではありません。
自分に合った学び方や、自分のつまずいている場所に、まだ出会えていないだけなのです。
おわりに
家庭教師の役割は、答えを教えることではありません。
生徒一人ひとりが「どこでつまずいているのか」を見つけ、その子に合った順番で学び直せるよう支えることです。
「勉強が苦手」という言葉は、その子の能力を表すものではありません。
適切なサポートと、小さな成功体験の積み重ねによって、その思い込みは少しずつ自信へと変わっていきます。
それこそが、家庭教師だからこそできる支援なのです。
理論編はこちらから
勉強が苦手になる本当の理由(理論編)
はじめに 「うちの子は勉強が苦手なんです。」 家庭教師をしていると、本当によく聞く言葉です。 しかし、私は最初から「勉強が苦手な子」だと思って指導を始めることはありません。 なぜなら、多くの場合、本当に苦手なのではなく、 […]

