授業を全く聞いていないDくん。聞いてもわからん!とのこと。さて、どうしていきますかね・・・。
(停学経験アリのやんちゃな子が誰もが知っている大企業に就職するまでに成長する話①)
どんな宿題出てるん?とか聞いてもあんまり分かってないやん。
睡眠学習と体力回復!
あと、イメージトレーニング!
おおまかな情報
担当期間・年齢・学年:小5~高3まで。今ではたまーに飲みにいったり。
地域:福井県大野市
1:ヒマな授業中の過ごし方を聞いてみた
まだ指導がはじまって間もないころのお話・・・。
部屋に行くと、サッカーゲームをしているDくんが・・・。
Dくん:この試合終わるまで待ってて
講:ええで。キリのええところまでな。ま、勝てよ。
Dくん:物分かりええやん。
講:まあな。初代ファミコン世代やし。途中で止められるのがイヤなのはよ~くわかっとる。
Dくん:でもさ、少し長引くで。
講:なんで?
Dくん:延長戦入りそう・・・。
講:ま、しゃーないな。
・・・そして約15分後・・・(長げえよ・・・)
Dくん:終わったで。
講:じゃあ始めるか。まずは・・・今週の学校の授業で分らんかったとこってどんなところ?
Dくん:全部・・・というか聞いてんよ。
講:ほう、じゃあ今日の宿題は?
Dくん:このノートに書いてあるで。これだけはかろうじて写してきた。
・・・これが分かれば先週からの進捗も推測できるし、まあいっか。・・・
講:ほう。分かったで。っていうかさ~授業中って何してるん?
Dくん:寝れる授業は寝て、寝られんのは起きてはいるけど・・・聞こうと思ったこともあるけど・・・何言ってるか分らんし。
講:まあ分らんでもないな。俺もそういうときあったし。
Dくん:先生でも?
講:そうやで。中1の冬に英語がなんか分らんくなってさ。で、中3の夏までそれが続いて・・・。苦痛やったなあ。
Dくん:やろ。俺なんか全部やで!
講:キツイな。ヒマじゃね?
Dくん:やで。
講:俺は1教科だけだったから、時計をひたすら見てたり、先生がメガネをクイッてするのを数えてたりやけどな・・・。たしか132回!
Dくん:ひょっとしてそれって〇〇先生?
講:おお!そうやで!一緒の先生やったんか!
Dくん:たしかにあの先生。いつもやってるな。それ。
講:明日、数えてみ!
Dくん:やってみるわ!
・・・なんや・・・この授業は・・・
2:明日の授業で無双すっか!
で、次の週の指導のときのお話・・・。
Dくん:148回!
講:いきなりやな。何が?っていうか、アレか!ちゃんと数えてたんや。やるやん・・・。
Dくん:ま、それはいいんやけどさ・・・。「最近のDくん。真面目に聞いてるな。」って褒められたで。聞いてるわけじゃないのに・・・。
講:ま、そうやな。
Dくん:でさあ、「じゃあDくん。前に出てやってもらおうか!」ってなったんやけどさ、できるわけないやんな!
講:まあな・・・。聞いてるわけじゃないもんな。
Dくん:そうやで!俺の学力なめんなよな!俺みたいなアホには無理やって!
講:いや、そういうわけじゃなくてさ。小学校や中学校までなら、よっぽどの難しい問題じゃない限りは出来るようになってるんやで。ただ、1回つまづいて分らんくなるやろ。そうすると次が分らんくなってさ、でも授業はどんどん進んでいって、でも分らんくて・・・って良くないループに入っちゃうんだよな・・・。さらに宿題も出されるやろ。んなもん出来るわけないやん。でもやってこいって無理ゲーやん。でもっとイヤになってDくんの完成♪
Dくん:まったくその通りやな。
講:でさあ・・・。これ、どうにかしてみん?
Dくん:ムリやろ・・・。
講:今から俺にきちんとついてきたら、次のテストまでにはどうーにかできる!って言ったらどうする?
Dくん:できるん?
講:できる♪っていうか今までもどうにかしてきたし。まずは・・・全教科ってのは厳しいから・・・とりあえずは明日の数学で無双すっか!
Dくん:数学?キライやわ。
講:ま、みてろって♪じゃあ、やるで!
というわけで・・・明日の授業で無双するための勉強が始まりました・・・その結果はいかに?
3:できるから楽しい!分かるから楽しい!そのために・・・
その次の指導のときのお話・・・。
Dくん:2日は無双できたで!ま、3日目には分らんくなってきたけどな!
講:やるやん。2日持たせたのは!
Dくん:なんかさあ、1日目は楽勝でさ、当てられることはなかったけど、先生が「じゃあみんなやってみよう!」ってときは余裕やった!んで、2日目は授業聞いてたら、なんとなく1日目の内容をちょっとだけ進めただけっぽかったし、ちょっと考えたらイケた。3日目は・・・ま、ムリやな♪
講:いや、1日目が余裕なのは計算どおりやったけど、2日目は素晴らしいで!やっぱできるやん♪
Dくん:そうかなあ・・・。自信ないけど。
講:そうやで。2日目が特にな。
Dくん:そうなん?
講:だってさ、ここでやってないことをさ、授業と自分の力を合わせて出来るようにしたわけでしょ。ってことは自分でもっとできるようになるで!
Dくん:かな?
講:というわけで、今週は1週間無双できるように予習しておくか!
Dくん:できるん?俺が?
講:余裕♪
Dくん:1週間分を2時間で?
講:この前も話したけど、今までもこうやってやってきてるんで♪いちおープロなんだよね俺♪
Dくん:メロンおじさんのいないフリーランスやったっけ?かっこええな。
講:まあな。じゃあやるで!
Dくん:よっしゃこい!
というわけで、1週間分を2時間でやってしまうルーティンが出来上がりました。そして・・・。
4:なんかさぁ、授業分かる組に入ってもうた!
次のテストでも、今までにみたことのないような点数(本人および家族談)をとり・・・。ばあちゃん、泣いて喜んでましたね・・・。「どんな魔法使ったんですか?」って。ま、魔法っていうか・・・きちんとした理論と経験に基づいてやってるだけなんですけどね・・・。ま、いっか。
Dくん:先生・・・。どうしよう。
講:どした?
Dくん:なんかさ、来週から「できる組」らしいで。やってけるかな。
講:なんなん、それ。できる組って?
Dくん:俺の学校では、数学と英語がテストの結果でクラス分けされてて・・・。
講:ああ、そういうことね。
Dくん:できるかなあ?
講:できるで。余裕♪
Dくん:ムリやって。説明してくれ~。「できないことが証明されない限りできないとは言えない」って言ってたやん。
講:しゃあないな~。今までは、ここでの勉強を10やってたんよ。それに学校の授業を足して10にしてた。学校の授業、全部分かってたやろ。これからは学校の授業がハイレベルになるから、12までやることになる。だから、ここでの勉強も12までやる必要がある・・・かと思いきやそーでもなくて、逆に8くらいでも十分やねん。どういうことかというと、今までの勉強で1~5くらいまでは自力でできるようになっているから、ここでの勉強は6~13くらいまででいい。よって労力はほぼ同じということになる。
Dくん:なんで13なん?
講:11~12は応用が入るから難しいので。基礎はさらっとやりゃいいんで、応用の部分に時間を多く使いたいんよね。
Dくん:ほう。
講:というわけで、1~5を一瞬で、6~13を丁寧にやるで!
Dくん:わかった!
というわけで、全く分かっていなかった状態から・・・というお話でした。
ここまでは(停学経験アリのやんちゃな子が誰もが知っている大企業に就職するまでに成長する話①)でした。
次は
(停学経験アリのやんちゃな子が誰もが知っている大企業に就職するまでに成長する話②)
です。