はじめに・・・
担当していた中学3年生Hさんから聞いた話です。親の想いが逆にプレッシャーになってしまい・・・という例です。
親うざい・・・。
ん。どした?
あの人たちって「勉強しろ」しか日本語知らんのじゃない?
うるさい・・・と?
最初は反抗してたけど・・・
Hさんの愚痴・・・というか訴えというか・・・が続きます
講師(以下 講):どんなこと言われてきたん?
Hさん(以下 H):顔みれば「勉強しろ」・・・。
講:う~ん。まあ、そういう人も多いみたいですね。
H:あとさ、親が私を見たときに勉強してないってのが気に入らないみたい・・・。
講:といいますと?
H:前もさ、部屋で机に座ってマンガ見てたんだけど、そのときに親が入ってきて「勉強しろ!」って叩かれて。
講:う~ん。あんまり良くないですねえ。
H:どっちが?
講:もちろん親。叩くのはね。
H:でしょ。だから最初の頃は反抗してたんだけどね。
講:もちろんそうすべきでしょうね。
H:そうするとさ、食事がさ。無くなるんよ。さらには無視も。
講:う~ん。
H:だからさ、言わせておくことにした。
講:キツくない?
H:まあね。でも、親が寝るまでは机に座って勉強してるフリさえしてればいいだけやし・・・。
講:う~ん。
形だけ・・・
勉強しているフリ・・・。ある日のこと・・・。
講:あいかわらず勉強しているフリしてるん?
保:そう。ま、学校の宿題とかはやるけど・・・。まあ、テキトーに写すだけだからねえ・・・。
講:それだと成績が・・・。
保:分かってはいるけど、机に座ってるのが苦痛すぎて、なんにもやる気でない。
講:机に座ってる時って何してるん?
保:とりあえず勉強道具を広げてぼ~っと・・・。早く親が寝ないかな~って。
講:親が寝たってのは分かるん?
保:リビングが静かになると、家じゅうが静かになるんで、そこからは隠してあるマンガとか・・・。
講:で、寝るのが遅く?
保:そこからが・・・そこからしか自分の時間がないんで・・・。
講:まあ、そうなるよな。
保:あとさ、今まで「勉強しろ!」って言うけど「何をやるか」ってことについては言ってこないし・・・今は先生が来てくれてるからいいけど、その前はね・・・。
講:そっか。いい状況ではないよね。
保:ムリやって。諦めてるもん。
親との面談で
ちょうどそのころ、親から相談したいとの話があり、面談を実施することに・・・
講:どういったお話でしょうか?
保:あまりにも勉強していないような感じなんですが、どうすればいいでしょうか・・・。
講:そうですねえ・・・
しばらくの間、一般論が続きます
保:いろいろと方法はあるんですね・・・。
講:お分かりいただけたようでよかったです・・・が、今回の場合については、お話した中のどれにも当てはまらないんです。
保:?
講:親御さんのお子さんを想う気持ちはよく分かります。が、実はそれがプレッシャーになっているようです。
保:でも言わないと・・・。
講:それは親御さんが不安な気持ち、不満な気持ちをぶつけているだけに過ぎないんですよ・・・。結果的にはお子さんが実際にそう感じてしまっているようです。
保:・・・。
講:よくある話なんですが、「叱る」と「怒る」の違いなんですね。今回のパターンは「怒る」になってしまっていて、これではお子さんの行動を変えることはほぼ無理です。
保:じゃあどうすれば・・・。
というわけで、「叱る」と「怒る」の違いと、それに気づいたあとは・・・
「怒る」と「叱る」の違い。それに気づいた後・・・
「怒る」ことを基本的にやらずに「叱る」に切り替えたHさんの親・・・
講:その後はどうですか?
保:大変ですよ・・・。
講:ですよね。
保:でも・・・。
講:でも?
保:なんかいい感じです。
講:何が?
保:たしかにイライラもしますが、会話が増えました。
講:といいますと?
保:「叱る」ってことは会話するってことじゃないですか。だから、自分の考えを伝えて子どもの考えを聞き、そしてお互いが納得する。だから会話も増えたし、親子関係も良好になってきたような気がします。
講:勉強は?
保:するようになってきました!
講:ですよね。「怒る」では解決しないし、子どもにプレッシャーを与えてしまう。でもきちんと「叱る」ことでは、そういったことにはならない。
保:そうなんです。きちんと「叱る」ようになってからしばらくして、「プレッシャーになっていて余計にできなくなってた・・・。」って言われちゃいました。
講:でも、言ってくれるようになったってことはね。よかったです。
というわけで、「勉強しなさい!」がプレッシャーになっていたお話でした。
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